税理士試験の合格点は一応60点以上というようになっていますが、実際の合格点は60点ではありません。
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税理士試験は合格率が一定になるように得点調整が行われている。
え!?と思う人がいるかもしれませんが、税理士試験には一応60点という合格点はあるものの、実際には合格率が10%前後になるように得点調整が行われているのでこの合格点60点というものは事実上形骸化しています。これは試験を受験する年度によって税理士のレベルにバラつきが出ないように、試験の上位10%以内に入れた人を合格にしているのだと思いますが、受験生からすると何だかスッキリしません。過去の合格率を見たらわかると思いますが、微妙な誤差はあるものの大体は10%前後で推移しています(会計科目は比較的合格率が高い)。
得点調整についてはこの行為を正式に公表しているわけではありませんが、税理士試験の試験委員経験者から「税理士試験の得点調整」について実際に行っているとの話が出ているので事実なのでしょう。
税理士試験は解答を返却しない。合格点も公表しない。
税理士試験は得点調整が行われるため一般的な試験のように「○○点で合格」といった合格点はなく、受験科目・受験年度によって合格点は違います。しかも、税理士試験は受験者の解答を本人に返却せず、かつ、合格点も公表していないため実際の合格点は試験委員以外は誰もしりません。「不親切だなぁ、合格点くらい教えてくれたらいいのに」と思いますが、表向きは税理士試験の合格点が60点となっているのに実際の合格点がそれと違ったら問題になるから仕方がないといえば仕方がないのかな、とも思います。
「それでも合格点の目安くらいはあるのでは?」と思うかもしれませんが、これも正確なものはありません。大原やTACといった各受験予備校では試験終了後に解答速報や解答解説を公表していて、そこで合格確実点や合格ボーダーラインを掲載していますが、これも各受験予備校によって様々。受験予備校によって10点以上も合格点が違うことも…。大原だと合格点を取れているのにLECだと合格点未満…ということもあります。そのため受験生によっては複数の解答解説を取り寄せて比較している人もいます。何といっても税理士試験の合格発表は12月中旬ですからね。8月上旬に試験を受けて12月中旬まで待たされるのは精神的に結構大変です。
税理士試験の合格点の目安を知りたい人は試験終了後に解答解説を取り寄せる。
税理士試験が終わったら各受験予備校では解答解説を無料で郵送してくれます。解答解説には合格確実点や合格ボーダーラインなどが書いているので税理士試験の合格点について目安を知りたいのであれば一読ください。