税理士試験免除組は税法の知識がない・乏しいというのは本当か?


税理士試験を受験していると大学院による税理士試験科目免除について様々な噂を耳にします。税理士事務所や税理士法人で働いていると尚更です。その噂のひとつに「税理士試験免除組は税法の知識がない・乏しい」というものがありますがこれは本当なのでしょうか。

税理士試験免除組は税法の知識がない・乏しいというのは本当か?

正しい面もあるが絶対ではない!

税理士試験免除組は税法の知識がない・乏しいというのは「一部」正しいと思っています。

というのも、税理士試験は「税法の試験」であるのに対して、大学院は「税法等の学問研究の場」なので大学院では税理士試験ほど税法を細部まで覚えません。

両者は似ているようで違っていて、大学院では税法の研究をしますが、税法を丸暗記する必要はなく、研究内容は幅広い税法のなかの一部を掘り下げて研究するため、一定分野については極端に詳しくなりますが、それ以外については詳しくわからないという人もいます。これに対して、税理士試験は税法の試験なので、税法を丸暗記しなければ試験に合格できませんし、もちろん試験に合格するためにはその税法全体を理解していなければいけないので、税理士試験で合格した科目については、免除組と比べると幅広い知識があります。

ただ、絶対的に「税理士試験組>免除組」というわけではありません。

「税理士試験組>免除組」ではない理由

税理士試験免除組は税法の知識がない・乏しいというのが正確ではない理由は主に次の通りです。

  • 税理士試験組は税法の3科目に合格しただけで全税法に合格しているわけではない。
  • 税理士になってからの実務経験と自己学習が大切。

税理士試験組も税法のうち、たった3科目に合格しただけで、合格していない科目は免除組と同じ

税理士試験組といっても全ての税法科目に合格したわけではなくて、税法のうち3科目に合格しただけあってで、合格していない税法科目について免除組と同じです。

税理士法人・税理士事務所でのメイン顧客は法人ですが、税理士試験組の全員が法人税法に合格しているわけではないですし、所得税法・相続税法・住民税の合格者かもしれないので、必ずしも「税理試験組>免除組」というわけではありません。さらに言えば、印紙税などのように税理士試験になっていない税法もありますからね。

大切なのは税理士になってからの経験と自己学習

普段のニュースや新聞記事などを見てご存知の通り、毎年、数多くの税制改正があります。

税理士試験の税法科目に合格したといっても、それはその年度の税制の試験に合格するだけの知識があるというだけで、その後に勉強を続けなければ10年もすれば殆ど役に立たないものになってしまいます。

免除組・試験組で知識レベルに差があるのか?というよりも、税理士になった後にどの程度勉強をしているのか、実務をこなしているのかで差が出ます。

そもそも、そういう事を言う人とは話が合わないし、意味がない。

そもそも税法知識の有無を考えるときに、試験組・免除組の論争そのものが意味がないと思いませんか?

たまに試験組・免除組論争を熱心に語っている人がいますが、私からすると違和感しかなくて「それって意味ある?」と思ってしまいます。たしかに税法科目に合格するのは大変な苦労がありますが、だからといって無条件で全税法において「試験組>免除組」ではないですよね。実務をしているとわかると思いますが、税法の知識がある無資格スタッフもいれば、最新税法の知識が乏しい税理士もいて、そういう現状を知る人間としては、どうして試験組・免除組にこだわるのかよくわかりません。ただ、きっとその人にとっては「税理士は税理士試験に5科目合格するべきだ!」という絶対的な考え方があって、他の方法で税理士になった人(免除組や税務署OB)は邪道なのでしょう。

そういう人とはどうやっても話は合わないですし、合わせようと思うこと自体が無意味です。

違うところで働きましょう。

このフレーズは良いリトマス試験紙になります。

少なくとも私だったら、そのようなことを言う人と一緒に仕事をしたいとは思いませんし、クライアントはどうでしょうか。

クライアントは、過去の栄光(税理士試験合格)より、今の現実(今の能力)に期待して契約をしてくれているので、極端な話をすれば、クライアントからすると税理士が試験組・免除組のどちらでも良くて、自分に有利な方法を考えてもらえたらそれでいいのです。

私からすると「どうしてそこまでこだわるの?」という疑問しかありませんが、もしかすると自分よりも優秀な試験組以外の税理士がいて、そういう税理士を前にしたときに「試験組・免除組」を誇示しないと自分を保てないからかもしれません。

税理士の良し悪しは、クライアントの悩み・問題事に対して、税理士としてどのように対応できるのかということですよね。

現役バリバリで活躍している税理士の多くは試験組・免除組ということを重要視することは少ないですが、万が一、あなたの勤め先のトップがこの考えであれば私は転職をオススメします。そういう税理士に将来性を感じないので…。

そういう意味では良いリトマス試験紙になりますよね。


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